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「リビング京都」の読者ブロガー発【京都えきにしレポ】Vol.7「龍谷ミュージアム」編

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2022/2/18

女性のための生活情報紙「リビング京都」。そのホームページで活躍する読者ブロガー「リビング京都 WEBフレンド」に、京都えきにしエリアの体験をレポートしてもらうシリーズ。

7回目は、仏教文化にまつわる展示を鑑賞できる「龍谷ミュージアム」です。

 

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2011年4月に開館した「龍谷ミュージアム」は、堀川通を挟んで西本願寺の東に位置するミュージアムです。龍谷大学に収蔵されている文化財を中心に、仏教にまつわる美術品などの「企画展」「特別展」「シリーズ展」が年に数回開催されます。

今回はシリーズ展「仏教の思想と文化 -インドから日本へ-」の特集展示「仏像ひな型の世界Ⅲ」の見どころを、副館長・石川知彦さんに教えていただきました。こちらの展示は2022年3月21日まで開催されています。

仏教文化や歴史への理解が深まるシリーズ展

このシリーズ展は、ガウタマ・ブッダが悟りを開いた後、仏教がアジア・日本に伝来し社会に根付いた歴史を順を追って展示しています。

中には如来・菩薩・明王・天・高僧や羅漢といった5種類の代表的な仏像が、それぞれの特徴の解説と共に展示されていました。さらにアジアと日本の仏像が並べられており、口角を少し上げ微笑をたたえたアジアの仏像と、優しく慈悲深い目をした日本の仏像を見比べることもできます。

仏教が伝わる中で、それぞれの違いが生まれているのが面白かったです。(写真左が日本の菩薩、右がアジアの菩薩です)

「シリーズ展」は、龍谷大学の学生さんが仏教について学べるようにと工夫されているので、私たちにとっても丁寧で分かりやすい内容だと感じました。

 

特集展示で手のひらサイズの仏像を鑑賞

シリーズ展の順路に沿って進んでいくと、2階展示室の一部が特集展示「仏像ひな型の世界Ⅲ」の会場になっていました。

「ひな型」とは、手のひらサイズに彫られた仏像のことなのですが、いくつもの役割があったと考えられるそうです。

 

①大きな仏像をどのように作るか考えるためのミニチュア(設計図)
②仏師が注文を受けた際の完成品見本
③納品後の仏師の手控え(記録)
④仏師たちが、過去の良い作品を真似て作った習作

 

こうした重要な役割を持つひな型は、代々仏師を家業としていた家の重要な財産であり、本来表に出てくるものではない品だとか。今回展示された約90点ものひな型は、江戸時代から平成まで15代続いた京都仏師・畑治良右衛門が代々伝えてきたもので、京都仏師の名門「七条仏師」の作も含まれ、非常に貴重なのだそうです。

サイズは小さいけれど、完成品の仏像さながらに彫られたひな型は、それ自体もとても精工で美しい作品でした。

安置された仏像と違い、ひな型は手に取ることができるので、各々のパーツを分解したり、つなぎ目部分の書き込みを読み解くことで多くの情報が得られたりするそうです。
こちらの七福神の布袋さんの胸像も、角度を変えると「文政元年」の墨書がみられます。

「様々な地域名が記されたひな型があるでしょう?遠方から注文があったことが分かります。京都には寺社も多く、京都の仏師は腕が良いとされ、ある意味ブランドのような信頼があったのですね」と、石川副館長。

 

銘文が翻刻され、パネルに記されています。比叡山延暦寺の仏像のひな型は「康傳作」「康音」のように銘に七条仏師に特徴的な「康」字があり、そのブランドにこだわって発注していた様子がうかがえました。

知れば知るほど面白い!仏像の魅力

ひな型を通して仏像を見る視点が増え、充実した展示でした。

「作品を鑑賞するうえで、ちょっとした知識を持っていたり、解説を丁寧に読むと、展示の面白さが一層分かり楽しめますよ。広くて静かなミュージアム館内、今なら密になることもなくゆったりと鑑賞でき、仏像にも癒されるので、とてもお勧めの展示内容だと思います。ひな型は貴重な資料なので、是非多くの方にご覧いただきたいです」と、石川知彦副館長。

 

京都は多くの神社仏閣に恵まれ、拝観の機会も多いですが、仏教の歴史や仏像・仏師の予備知識を持って拝観することで、その価値や魅力も理解できて見どころが分かっていくということを、改めて学ばせていただきました。

<龍谷大学龍大ミュージアム>
京都市下京区堀川通正面下る(西本願寺前)

TEL:075-351-2500
開館時間:10:00~17:00(受付は16:30まで)
HP:https://museum.ryukoku.ac.jp/


<ライター>

大好チヨ子
リビング京都のホームページ「LIVING kyoto web」の読者ブロガー。
https://kyotoliving.co.jp 



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