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緑と花探訪|第1回 梅小路公園の魅力を探る ~自然と向き合うことの素晴らしさ~

緑と花探訪

2018/3/25

京都えきにし 緑と花探訪|第1回


「梅小路公園の魅力を探る」

 〜自然と向い合うことの素晴らしさ・大切さ〜

 

京都駅西部エリアの中で中央に位置し、京都市を代表する都市公園といわれる「梅小路公園」。

その梅小路公園にて「みどりの相談員」として活躍されている、野杁勝俊 (のいり かつとし)先生に、公園の魅力を通じて、緑や自然とともに生活することの素晴らしさや大切さなど、多岐に渡ってお話を伺いました。

野杁先生

(写真上は、今回お話をお聞きした野杁勝俊先生(みどりの相談員))

 

梅小路公園は、人がみどりと花で憩える空間として、また災害時に避難場所として、1995(平成7)年から開園した総面積約13.7ヘクタールの都市公園です。

公園内には、京都水族館、京都鉄道博物館をはじめ、平安建都1200年を記念して創設された日本庭園「朱雀の庭」や「いのちの森」(有料施設)、広大な芝生広場、水と親しめる河原遊び場、チンチン電車など、一年を通じて楽しめる多彩な施設があり、多くの方々に利用されています。

芝生広場・京都水族館・京都鉄道博物館

(写真上は芝生広場、左下は京都水族館、右下は京都鉄道博物館)

 

 

緑の館

公園内中央より西側には、公園と調和しながらも個性を発揮している建造物「緑の館」があります。「庭園の上部に屋根をかけた空間」をイメージして建てられたという、その緑の館の1階には「京野菜レストラン」、講演会やギャラリーなど催し物の会場としても利用できる「イベント室」、2階には同じく貸スペースとして利用されている「和室・茶室」など、さまざまな機能や施設を兼ね備えています。

朱雀の庭・いのちの森

何といっても、緑の館には、四季を通じて緑や自然が楽しめる庭園「朱雀の庭・いのちの森」があることは有名。
なお館内の2階は、その庭園に入園できる入り口も兼ねています。

花とみどりの相談所

そのほかにも、2階には、草花や樹木の育て方など、「緑」についてのさまざまな疑問に専門家が答えてくれる「花とみどりの相談所」というコーナーもあります。
今回お話をお聞きした野杁勝俊先生は、その専門家として毎週水曜日に駐在しておられ、さまざまな相談をはじめ、梅小路公園でのイベントや講座などの講師としても活躍されています。

 

京都が誇るべき、梅小路公園の素晴らしさ。


もともと造園が専門だった野杁先生は、堺市で公園づくりの造成・維持管理を長年に渡り従事されてこられたプロフェッショナルな経歴の持ち主。

梅小路公園についてお聞きしたところ「京都のような大都市の真ん中に、広大な公園があるのは全国的にもめずらしく、新しいカタチの公園といえますね」とお答えいただきました。

 

野杁勝俊先生

特に梅小路公園を代表する池泉回遊式庭園「朱雀の庭」は斬新で素晴らしい庭であることを指摘。
「庭園は時代とともに変化しているとはいいますが、朱雀の庭は京都伝統の作庭技法も大切にしながらも、新しい独自性も発揮しているんです。古い伝統と新しい技法が調和した、素晴らしい庭園なんですよ」
「例えば、池周辺の風景を鏡のように水面に見せるために、黒御影石の上に1cmだけ水を張り、波立たせないような工夫をした浅池は、斬新な手法であり素晴らしいデザインといえるのではないでしょうか」と解説していただきました。
(写真右下は、紅葉が水面に映る浅池の様子)

(朱雀の庭の舞台裏!:いつ来園していただいても、水面に映る風景を楽しんでいただけるように、公園管理の職員の方は池に落ちるゴミや落ち葉などの掃除を日々されているそうです)

 

水面に映る浅池

小川治兵衛により築庭された平安神宮神苑は平安建都1100年、そして平安建都1200年に造られた朱雀の庭。
「京都の方は、古く伝統的なものを大切にもしながら、新しいものも積極的に取り入れる気質があるように思いますね。だからこそ、朱雀の庭のような見事な庭園ができたのではないでしょうか」とおっしゃっています。

 

「我が師は、自然である」ということ。


造園を専門にされてきた野杁先生ですが、現在みどりの相談員の仕事もされながら、「家庭の庭づくり講座」(3ヶ月で6回開催)の講師をされています。昨年は剪定の講座もされていたそうです。

(写真下は、今年の「梅小路公園 梅まつり」で開催された「梅の剪定ミニ講座」での様子)

梅の剪定ミニ講座

野杁勝俊先生

また過去には、この梅小路公園で全50回のシリーズに渡る「樹木と対話する教室」を開催。その担当講師もされてこられました。 (※現在は開催されていません)

花や緑といった植物も生き物であるが故に、樹木とも対話ができ、多くのことを学ぶいうコンセプトのこの講座。学ぶためには、相手となる花や緑に畏敬の念を持って接することが大切だといいます。 地元の方々にも、梅小路公園に対する愛着と誇りを持っていただける良い機会にもなった好評の講座だったそうです。

そんな野杁先生が持つ大切な言葉は、「我が師は、自然である」

「自然から教えてもらえることはたくさんある」、「自然、植物の世界をもっと知って欲しい」と野杁先生はお話しています。

 

野杁勝俊先生

自然界から教えられることとして、「動物の世界は一般的によく目が向けられる傾向がありますが、植物の世界から教えられることも数多くあるんですよ」と、野杁先生。
「競争社会は植物の世界にも存在し、実際に植物は適応・順応する力、共生力がある。共生する力があるからこそ、何億年も植物は形を変えつつも生きてこられたんです。植物の剪定がいい例で、植物は反発し、勢いよく生えて、やがて適応していきます」

自然を尊敬し、よく知ることで対話へとなり、たくさんのことを学ぶことができる。

また野杁先生は「自然とともに生活することで、現代社会に暮らす私たちにとっても、大切なことやヒントになることなど、多くのことが学べるのではないでしょうか」と語ります。梅小路公園は、そんな自然に触れ、対話できる機会がたくさん存在している素晴らしい場所といえます。

 

 

野杁先生おすすめ・梅小路公園のちょっと違う楽しみ方。


梅小路公園をめぐる際は、ただ自然を見たり感じたりするだけでなく「知的探究心を持って散策すれば、また違った楽しみ方ができますよ」と野杁先生はおっしゃっています。

野杁勝俊先生

野杁勝俊先生

春の到来が感じられる梅の季節は終わりましたが、梅小路公園の東南側には「梅こみち」と名付けられた散策路のある梅林があります。
付近を見てみると「夢さそう 梅のこみち」という石碑。
石碑の裏側には、下京区誕生120周年を記念して散策路であるということや、区民の皆さんが植えられた梅の木もあるということが記載されているのが分かります。

梅小路公園には、こういった石碑やモニュメントなどもたくさん存在しています。石碑についても裏側を見たりすることで、知らなかったことや思わぬ発見、歴史やいわれ、その石碑が持つ意味などに出会えることがあり、公園散策に深みが増してきます。

石碑

石碑

梅林の南側に位置する石碑の正面には、「私の愛する 地球(ホシ)へ 人類(ヒト)へ 郷土(マチ)へ」と記載されています。
裏側に廻って見てみると解説文が書かれており、100年間保存されているタイムカプセルが埋められていることが分かります。

 

 

さあ、梅小路公園に出かけてみよう!


梅小路公園には、楽しめる自然や施設、歴史の足跡などたくさんの魅力が点在していますが、これらを支えているのは野杁勝俊先生のような方をはじめ、公園管理の方々や関係者の方々の日々の努力があってこそ。また、今回ご紹介の野杁先生のように気軽に質問できたり尋ねたりできるのも梅小路公園の魅力です。

野杁勝俊先生

取材中も野杁先生は、来園された方々にお声をかけたり質問にお答えされたりもしていました。
梅小路公園には、野杁先生のようなお人柄の良いスタッフの方々がたくさんいらっしゃいます。こういった方々と触れ合いながら自然と向き合ってみるのも、公園散策の楽しみ方が増すのではないでしょうか。
ご興味のある方は、ぜひ一度「花とみどりの相談所」に訪れてみてはいかがですか。

《花とみどりの相談所》

■場所:梅小路公園 「緑の館」2階

■日時:毎週水曜日・土曜日 10:00〜12:00/13:00〜16:00

   (※野杁勝俊先生は水曜担当です)

■相談料:無料

■電話相談:電話による相談もお受けしいます。

      TEL:075-561-1980(水曜日・土曜日とも)

 



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